言わずと知れた日本を代表する格闘ゲーム「ストリートファイター」シリーズ。初代が稼働していた1987年から実に35周年・・・そして遂に2023年6月2日(金)「ストリートファイター6」がリリースを迎えます!
Re-apla(りあぷら)ライターのらいらいは「初代」と「ストリートファイター5」を除いたナンバリングタイトルを全てゲームセンター&家庭用共にプレイしている程度には当シリーズが大好きです。心から楽しみにしていたDEMO版とオープンベータを早速触ってきました。
この記事の為にアーケードコントローラーも用意しました!約7年ぶりのストリートファイターシリーズのスタートダッシュ!気合が入ってます!
35年の集大成「ドライブシステム」
DEMO版とオープンベータを触って試したのは、新システム「ドライブシステム」。感覚としてはシリーズ2・3・4・5のハイブリッドというような印象で、今作のキーとなる「ドライブシステム」に集約されています。
ドライブパリィ
攻撃を受け止める「ドライブパリィ」はスト3の「ブロッキング」に近い印象でした。格闘ゲーム界ではレジェンドでもあるウメハラさんの「背水の逆転劇」で知っている方もいるのではないでしょうか?
「ドライブパリィ」はボタン同時押しで発動。ホールドで持続できるのでブロッキングの様にシビアな入力は不要ですし、「ドライブラッシュ」に発展させられるのでかなり使用頻度の高いシステムです。
ブロッキングがこんなに簡単にできるのは初心者の方にも嬉しい仕様だね。ただし、硬直もそれなりにあるので使いどころはしっかり見極める必要があるよ。
ドライブラッシュ
そして一部の通常技を「ドライブパリィ」でキャンセルすることでコンボや攻めを継続させる「ドライブラッシュ」。これはスト2から始まったコンボの仕組み「キャンセル」に加え、スト4の「セービングキャンセル(通称:セビキャン)」が近いでしょうか。
今作はこのドライブラッシュがかなり重要だと感じました。オープンベータで体感しましたが、攻めの継続に使用したり、択を掛けたり本来繋がらないコンボが繋がったりとあらゆる攻撃の起点に使用することになると思います。
早速ドライブラッシュを試してみたので、是非ご覧ください。
本来繋がらない「立ち中パンチ」が連続で繋がるようになっているね!有利フレームが大幅に増えて色んなコンボが繋がるようになるし、ドライブラッシュは遠距離からでも高速で強襲することが可能だよ!
ドライブインパクト
攻撃を受け止め反撃を加える「ドライブインパクト」はスト4の「セービングアタック」ですね!相手の攻撃を最大2発受け止め、吹き飛ばしや膝崩れを起こすことが可能。近距離で詰まった時やラインを上げたい時に使用したり、画面端で畳みかけたい時に使用することで大きな一撃を加えることができます。
ド派手な演出らしく強力なドライブインパクト。でも、演出や動作モーションが分かりやすいので、相手に確認されてドライブインパクト返しをされてしまうと逆に手痛いカウンターを受けてしまうから注意が必要だね。
ドライブリバーサル
ガード中に反撃の切り返しが行える「ドライブリバーサル」はスト5の「Vリバーサル」に近いシステムのようですね。ガード中に「前+強P+強K」を入力することでドライブゲージを2本消費して発動。よりドライブパリィよりも確実に安全な切り返しができる手段ですね。
今作は攻守を入れ替える手段が豊富にあるね。パリィ、ラッシュ、インパクト、リバーサルとどれを狙うのかはゲージ状況や相手との距離をしっかり意識しながら使い分ける必要がありそうだね。
「入力の壁を壊す」3種の操作システム
さて操作タイプですが、今作では3種類から選ぶことができます。
まず一つ目は「クラッシック」ですが、伝統的な格闘ゲームの入力方法である9キー+6ボタン入力になっています。これは格闘ゲーム経験者なら理解しやすいかと思います。アーケードスティックを使用する場合は主にこのクラッシックが主流となりますね。
そして二つ目は、新しい操作タイプ「モダン」が実装されました。モダン入力は、キーとボタンの組み合わせでワンボタンで必殺技が出るという操作タイプです。
三つ目は、攻撃ボタンを押すと相手との距離に応じてAIが自動的にアクションやコンボを繰り出してくれる「ダイナミック」。多分このモードは本当にビギナーで、動作を見たいという時に使用するのかなと思います。しかし、トレーニングモード等もあるので本当に限定的な目的で使う操作タイプだと思います。
「伝統」か「革新」か!?クラッシック操作とモダン操作
これまでのストリートファイターシリーズはクラッシックメインの操作タイプでしたが、今作ではクラッシックユーザーとモダンユーザーで操作タイプが分かれると思われます。
格闘ゲームを始めたばかりだと「波動拳コマンド(↓↘→+P)」を出すのも安定しない状況もあると思いますが、モダン操作では「△ボタン(Yボタン)」だけで発生させることができます。これで初めての方も簡単に遊べますし、瞬時に攻撃を発生させられるので経験者にも負けない反応で攻防を有利に進め、勝利を勝ち取ることだってできます。もちろん、経験者が使用することでよりキャラクターの能力を引き出せることも。
ただしモダン操作にもデメリットがあります。「ワンボタン技の80%補正」「通常技の制限」「必殺技の強弱制限」といったデメリットがあるため「モダンに大きなアドバンテージがある」という訳ではありません。
ちょっと余談ですが、格闘ゲームは「コマンド入力やコンボのシビアさ」「システム理解の難しさ」などで、新規が入り辛いジャンルと言われがちです。今作ではそのコマンドとコンボが大きく簡略化され、未経験者と経験者との差が軽減されています。このバランスであれば「全く勝てずに挫折する」という状況は減るでしょうし、操作が難しいパッドコントローラーでプレイする方も遊びやすくなると思います。
因みに、このモダン操作に関しては「P4U – ペルソナ4 ジ・アルティメット」が近いシステムをいち早く取り入れていましたね。青ビュー筐体で少し触ったことがありますが、あまりにも簡単にコンボが出るので驚いた記憶があります。
5月19日~22日に開催された「オープンベータ」でモダン操作の方と対戦しました。ジャンプ攻撃を毎回昇竜拳でキッチリ落とされたり、波動拳を見てから真空波動拳で返されたりボコボコにされましたね・・・恐るべしモダン入力!
ゲームバランスについて
さて!ここからはDEMO版とオープンベータで実際にCPUや対人戦を行った上で、格闘ゲームとしてのゲームバランスに関しての感想です。ここは大切なポイントになるので凄く気になっていました。
スピードやテンポ感
全体の行動モーションですが、僕は過去作と比較すると「若干重みのある動き」に感じました。「ギルティギアシリーズ」の様に素早く軽快に攻め込むというよりは、しっかり状況を見て置き、差し、差し返しを考えヒットorガードに応じて連携を繋いで詰めていく。これまでのストリートファイターシリーズらしい動作感です。
では「ドシッとした、やや守り多めの試合が硬直しがちな展開が多いのか?」というとそういう訳でもなく、試合は非常にテンポ良く感じました。「なんでだろう?」と思いましたが、これには恐らくダメージ量とドライブシステム(ゲージ)が関係しているからだと思います。
僕はリュウしか使わず、リュウ・ケン・春麗・ジュリとの対戦のみでしたので、その他実装予定のスピーディなキャラクターによっては体感違うかもしれません。オープンベータで噂になってるガイルやザンギエフはどんな感じだったんだろう・・・
ダメージ量とドライブゲージ関係
全体的に「ダメージ量は低め」だと思います。当然、コンボを繋ぐことでダメージ総量は増えていきますが、それで「5割持って行かれた!」ということはほぼ無く、大体2割程度で落ち着くのかな?という体感でした。
前述した攻守のタイミングを切り返す「ドライブシステム」。その「ドライブシステム」を使用するための「ドライブゲージ」は時間経過・技をガードさせる・前進することで増加し、逆に守りに徹底すると減少していくため、頻繁に触れ合う機会が発生し試合が動くきっかけになっていました。「畳みかけられて終わった!」といった展開も少なく、じっくり戦える印象です。
ダメージ量とドライブシステム&ゲージによってここまで良いバランスが保たれるとは驚きました。自分を有利にするために能動的に動いて攻めていけるのはPLAYしていて本当に楽しかったです!
リリース後の仕様変更
近年の格闘ゲームはオンライン化によって「バランス調整(アップデート)」が定期的に加えられるようになりました。格闘ゲームにおけるバランスというのは、「全体のダメージ量」「フレーム(キャラクターの全体動作)調整」などが挙げられます。
DEMO版とオープンベータの仕様もリリース時には若干の変更が加えられるものだと思われますので、あくまで「現段階ではこういう感じなんだ」という程度に受け止めておきましょう。
3種のモードでストリートファイターを楽しもう
今作は3種類のゲームモードがあり、ストイックな対戦重視の「ファイティンググラウンド」、オンライン上で他プレイヤーと交流できる「バトルハブ」、シングルプレイで新しいストリートファイターの世界を楽しめる「ワールドツアー」など、マルチはもちろんシングルも、初心者も経験者もこれまで以上に楽しめる仕様になっています。
間もなくリリース!
公式ホームページでは下記のような記述があります。
正統進化と革新を併せ持つ新たな「ストリートファイター」
「6」では、プレイヤーのスキルにあわせたストリートを歩むことで、己の強さを求めることができる。誰もが初めから強いわけではない。多くのプレイ経験を経て強くなったプレイヤーにも最初の一歩があった。その一歩を踏み出そう。強い者はより高みへ。俺より強いやつに会いに行こう。
https://www.streetfighter.com/6/ja-jp/concept/
格闘ゲームファンにはもちろん、これから始める方にも「ストリートファイターを楽しんでもらいたい!」という想いが伝わってきますね!
ストリートファイター6はもう間もなくリリースです。一緒に新しいストリートファイターを楽しみましょう!
僕も毎晩DEMO版でCPU戦と疑似トレーニングモードで練習しています、早く世界中の皆さんと熱い駆け引きを楽しみたいですね!